こんにちは!ウサです。
「価値観」とは、すべてが満ち足りた状態でもなお重要だと考える物事のことであり、人生のコアや指針になるものです。
情報社会の現代では、選択肢が増えた一方、自分に本当に大切なものが分からず「自分の未来」に不安や迷いを抱えている人も多くいます。
自分の人生の「価値観」を知っていれば、ブレている自分の未来に軸を通すことができ、人生が変わる様々なメリットが得られます。
鈴木祐さんの書かれた『最高の体調』では、この価値観の考え方や価値観を明確にするための「価値評定スケール」が紹介されています。本記事では、『最高の体調』の考え方を参考に、価値観を持つことの重要性と、「価値評定スケール」のやり方を詳しくご紹介します。
それではみていきましょう!
・自分の「価値観」といわれてもよくわからない
・価値観を明確化することでどんなメリットがあるか知りたい
・価値観を明確化する方法が知りたい
真の「価値観」とは何か?
価値観とは、どのようなものをいうのでしょう。
「仕事で成功したい」「お金が欲しい」「幸せになりたい」など、方向性は様々でも多くの人は自分が求めるものを知っていると思います。
しかし、これは価値観とはいえません。
本当の価値観とは、「仕事で成功して億万長者になり毎日が幸せな状態で、自分はどのような行動をとりたいのか?」という問いの答えになります。
つまり、すべてが満ち足りた状態でもなお行動したいこと、重要だと考える物事が、あなたの真の価値観といえるのです。
また、「価値観」と「目標」は混同されることが多いですが、明確な違いがあります。「目標」はゴールであり終わりがあります。達成できるかどうかは未来にならないとわかりません。しかし、「価値観」は常に現在のプロセスであり、成功も失敗もありません。
「弁護士になる」という目標を立てただけだと、未来は試験に受かるかわからない曖昧な状態ですから、不安は増大します。しかし、「弁護士になる」という目標が「弱い人を救う」という価値観に裏打ちされたものなら、試験勉強をすること自体が「弱い人を救うための実践」となり、遠くて曖昧な未来が現在進行形のプロセスに変わるのです。
自分の価値観を明確化するメリット
自分の価値観は人生の”コア”となるため、明確化することのメリットは計り知れません。ここでは、価値観を明確化する具体的なメリットを4つ紹介します。
過去には、自分の価値観で物事を選択することが人生の満足感や幸せにつながるということを解説しました。
将来の不安が解消される
未来の自分と現在の自分とのつながりが弱いと不安が生まれるとお伝えしました。現代は人生100年時代といわれていますから、その傾向は今後もますます強くなりそうです。
価値観に基づいて行動すると、自分の意識を”今ここ”に収束させることができ、ぼんやりとした未来への不安を解消できます。
つまり、未来は”今ここ”の連続なわけですから、”今ここ”の段階で方向性が定まっていれば、未来への道筋がはっきりしてくるというわけです。
健康になる
2014年、ロチェスター大学の研究によると、「価値観を持って生きている」と答えた人は、14年後の死亡率が15%も低かったようです。
価値観が明確な人は、自然と健康的な食事と運動を実践する傾向があるようです。
人生の方向性が定まると、自分を大事にするようになるのかもしれません。
精神力が増し、目標を達成しやすくなる
長期的な目標を抱えた人ほど、価値観を明確化するメリットは大きくなります。
価値観によって将来の不安が解消されると、それだけ目標達成へのモチベーションが高まります。
また、人生の方向性が定まると、現在の決定が将来におよぼす影響も把握しやすくなるため、セルフコントロール力が高まり、目の前の誘惑に負けない強いメンタルを持つことができます。
収入が増える
アメリカ人を10年ほど追跡した調査では、自分の価値観に従って毎日を暮らす人ほど年収と貯金額が多いことが分かりました。
この傾向は被験者の性格や人生の満足度を考慮しても変わらなかったということなので、自分の性格や生活環境に不安がある人でも、価値観を明確化すれば収入が増えるのです。
自分の価値観を明確化する方法【価値評定スケール】
価値評定スケールとは
それではいよいよ、価値観を明確化するための具体的な方法をみていきましょう。
価値評定スケールとは、ミシシッピ大学のケリー・ウィルソン氏によって開発された手法です。多くの鬱病や不安障害などの治療で使われ、大きな効果をもたらしている科学的に信頼性の高い方法です。
やり方は簡単で、ノートなど書き込めるものがあれば、すぐにでも実践できます。
それでは、価値評定スケールのやり方を3ステップでご紹介します。
価値評定スケールのSTEP1. 人生の12項目に対する行動原理を書き込む
価値評定スケールはまず、人生の重要な12種類の領域について、あなたがどのように行動したいのかを1~2行の短い文章で書きこんでいきます。例えば以下のように書き込みます。
(例1)「キャリア・仕事」 ⇒ 困った人の役に立ち、自分も成長する
(例2)「余暇・レジャー」 ⇒ 自然の中でリラックスしながら過ごす
これが自分の価値観になります。それぞれの領域について、「自分はその対象と、あるいはその対象の中でどのような関係を築きたいか?どのようにふるまいたいか?」ということを自分に問いかけると、答えを思いつきやすくなります。
価値評定スケールのSTEP2. 重要度と一致度を採点する
全て書き込んだら、それぞれの「重要度」と「一致度」を10点満点で採点します。
重要度:それぞれの価値観について、全く重要でない⇒1点、最高に重要⇒10点
一致度:それぞれの価値観について、過去1か月間の行動がまったく一致していない⇒1点、完璧に一致している⇒10点
ここまでで、価値評定スケールづくりは完了です。
価値評定スケールのSTEP3. 人生のコンパスにする
さて、価値評定スケールのそれぞれの価値観について、重要度と一致度のバランスはどうでしょうか。この2つの数字が離れれば離れるほど、自分の価値観に背きながら生きていることになります。
不安やメンタル低下の原因は、自分の価値観と行動の乖離にあるのかもしれません。
そんな時は、作成した価値評定スケールを常に見返して、人生のコンパスにしましょう。選択に迷ったとき、価値の重要度が高い項目から、できるだけ乖離しないような選択をするのがよいでしょう。
例えば、キャリアアップするかどうかで悩んだとしましょう。「キャリア・仕事」よりも「家族」や「子育て」の重要度が高い場合、キャリアアップして家族との時間が取れなくなるよりも、仕事量を減らして時間をつくり、家族と過ごした方が幸福度は上がると思われます。
筆者の結果
価値観を書き込んでいく時点で、すらすら書ける項目とそうでない項目があるので、自分にとって重要な価値観はわりと無意識化ではしっかり存在するのかもしれません。
それをしっかり文章化して認識しておかないと、周囲の価値観が自分の価値観だと誤認してしまうってことなんですよね。
「子育て」、「自己成長」、「スピリチュアリティ」、「健康」の項目が8~10点の上位になりました。この中で、「自己成長」の一致度は8と高く、「健康」の一致度は3と低くなりました。
健康はすべての土台なので重要視している反面、具体的な習慣に落とし込めていないのが原因ですね。今後もう少し健康を意識してみようと思います!
まとめ
未来は有限。価値観を明確化して、満足のいく選択をしよう
人生において、自分の価値観を明確化することの大切さと、その方法の一つである「価値評定スケール」について、鈴木祐さんの書かれた『最高の体調』をもとに解説しました。
真の価値観とは、すべてが満ち足りた状態でもなお行動したいこと、重要だと考える物事です。自分の価値観を明確化することで、以下のようなメリットがあります。
- 将来の不安が解消される
- 健康になる
- 精神力が増し、目標を達成しやすくなる
- 収入が増える
価値評定スケールとは、価値観を明確にするための科学的な信頼の高い方法です。簡単に3ステップで行うことができます。
- 人生の12項目に対する行動原理を書き込む
- 重要度と一致度を採点する
- 人生のコンパスにする
未来は有限です。価値観を明確化しないまま、あれもこれもと迷っていると、未来はずっと遠いままです。
価値観に基づく行動を続けていれば、自分の本当に大切なものに囲まれながら過ごすことができ、満足のいく人生を送ることができるでしょう。