こんにちは!ウサです。
あなたは自分の行動力に自信がありますか?
「何かをやってみたい!」とか「やるなら今がチャンスだ!」と感じたときにすぐに行動に移すことができるでしょうか。
「成功するには行動あるのみ!」、「考えすぎずにとにかくやってみろ!」と多くの成功者たちは言います。もちろん事実だと思います。
ですがそもそもの気質・性格として行動力が低い人もいるわけで、そういう人たちは「そういわれてもなかなか行動に移せないよ…」と悩んでしまいますよね。
HSPは「ものごとを深く考える」という特性があるだけに、やりたいことがあってもそのデメリットやリスクが頭に浮かんだり、どの方法が最適かを模索したり、あれこれと考えてしまって結局疲れて後回しにしてしまう、といったことになりがちではないでしょうか。
高森勇旗さんの書かれた『降伏論』の中では、そんな行動が苦手なHSPでも行動しやすい「状態」に変わることができるのではないか!?と感じた意外な方法が書かれていたので紹介します!
・行動することが苦手だが、行動力を高めてチャンスをつかみたい
・「とにかくやってみる」以外で行動力を高める方法を知りたい
・自分の「時間」も「心」も消耗せずに行動力を高める方法が知りたい
大切なのはスタートラインの位置
「行動力を高める」ときくと、「やりたいと思ったらその日のうちにに手を付ける」や「目標を身近な人に宣言する」など行動の仕方に関するノウハウ的なことが思い浮かぶかもしれません。
このように「スタートダッシュを切る~走り続ける」ための方法は多くあり、「新しいことを始めたい」「自分を変えたい」と考えている人はこれらの方法に注目しがちになるのではないでしょうか。
もちろん、これらの方法も効果はあると思います。
しかし、そもそも「スタートラインの位置が人によって違う」としたらどうでしょうか?
いくらスタートダッシュを切れても、スタートラインが後ろに引かれていると途中で体力切れになってしまうかもしれませんし、そもそもゴールが遠く見えて走り出せないかもしれません。
本書では、「未完了」の分だけスタートラインが後ろに下がると述べています。
「未完了」が多い人は、脳や心のエネルギーが奪われ行動力が落ちてしまいます。たとえ行動できたとしても、得た経験や知識を成果に結びつけることが難しくなるでしょう。
「未完了」とは
では、行動力を発揮し、結果が出せる「状態」にするにはどうすればよいのでしょうか?
それは、「未完了」をなくすことになります。
詳しく紹介していきます。
「未完了」とは
「未完了」とはどういう状態でしょうか。
カンタンにいうと、「そろそろ○○しなきゃ」とか「△△はどうなったんだろう」など気になっていることに対して特にアクションせず放置している状態のことです。
時間が経ったり、物理的に距離ができることで区切りがつくことを「終了」というのに対し、自らの意志によって区切りをつけることを「完了」といいます。
たとえ「終了」していたとしても、「完了」していない場合は「未完了」の状態となります。そして、一度「未完了」が発生すると、「完了」に変えるまでなくなりません。
そして「未完了」は一つ一つがエネルギーを少しずつ奪い、少なからず精神状態に影響を与えます。それが心の中のモヤモヤとなり、目の前に集中できなくなり、行動力も落ちてしまいます。
未完了はそこら中で発生している
未完了は大きなものから小さなものまで、日々たくさん発生しています。
なぜなら、未完了は”ヒト(人間関係)”、”モノ”、”カネ”の間で起こりやすいからです。私たちの生活に常に密接にかかわっている部分ですね。
それぞれ具体的をあげていきます。
ヒト(人間関係)の未完了
・誰かと喧嘩をしている
・誰かに言った・言われた言葉が気になっている
・実家の両親にしばらく会っていない
・「同窓会をやろう」といったきり何も進んでいない
・ラインの返信をしていない
など
モノの未完了
・部屋が散らかっている、ゴミが溜まっている
・排水溝の掃除をしていないが、まだ流れるのでそのまま使っている
・歯磨き粉や洗剤などの消耗品が残り少ない
・壊れた家具をそのまま使っている
など
カネの未完了
・お金を貸したが、返してもらえるか心配している
・納めていない税金の支払通知書がある
・親が高齢になってきたが、遺産相続などの話をしていない
・奢ってもらったのか、後で請求されるかわからないお金がある
など
「未完了」を「完了」に変えると軽くなる
未完了の状態にあることを、自分の意志で完了させることで、スッキリして心が軽くなります。そして、本来のパフォーマンスを取り戻すことができます。
本来、人はパフォーマンスが高いものだったのが、未完了によって足かせになっていたということですね。自分に何かを足そうともがくのではなく、マイナスを解消してあげればそれでいいのです。
では、具体的にどうやって未完了を完了に変えていけばいいでしょうか。次で詳しくみていきます。
「未完了」を「完了」に変える方法
「未完了」を「完了」に変えるのはとても簡単です。本書によれば書き出し10分+実行15分の計25分の時間で済んでしまうといいます。
未完了を20個書き出す
まずは”ヒト”、”モノ”、”カネ”の領域で自分にどんな未完了があるか認識するために、20個以上紙に書き出します。
最後の方はなかなか思いつかないかもしれませんが、20個くらいは確実にあるはずなのでひねり出しましょう。だいたい10分で済みます。
完了に変える方法は4種類
書き出した一つ一つに対して、次の4種類の方法のどれかを使って完了していきます。
いま、やる
・喧嘩をした相手に「ごめん」と電話する
・実家に電話し、会いに行く日を決める
・ネットショップできれそうな消耗品を買う
・ラインを返す
これらは15分ほどあればおおよそ完了できます。
いま、誰かに依頼する
知識がない、時間がないなどで自分でできない場合は誰かに依頼することもできます。
・ハウスクリーニング業者を調べ、排水溝の掃除を予約する
・家具の修理を依頼する
・遺産相続に詳しい人に相談の連絡を入れる
いま、実行する日を決める
どうしても今すぐできない場合は実行日を決めてカレンダーに登録しましょう。
・実家の両親に電話する日を決める
・税金の支払いに行く日を決める
いま、やらないと決める
やらないと決断し、手放すことも立派な完了です。
・貸していたお金を「返さなくていい」と連絡する
・友人に「同窓会はやらない」と連絡する
そもそも未完了をつくらない
完了する作業に慣れてくると、未完了が発生しそうな場面で、そもそも未完了をつくらないように行動することができるようになってきます。
「また今度」などのあいまいな表現を使われたら、「いつにしますか?」とすぐにきける。モヤモヤする表現を使われたら、「どういう意味ですか?」「その表現は使わないでほしい」などと言える、などですね。
人間関係に関しては、曖昧なものをはっきりさせることに勇気がいるものです。ですが自分の完了を優先させるマインドを持つことで、心軽やかに生きられるようになります。
HSPが特に注意したい「未完了」
HSPの行動力を阻む未完了の罠
HSPの中には、「自分って行動力がないな」と感じている人もいるかもしれません。(もちろん行動力の高いHSPもいます)
私は本書を読んで、行動力に自信がないHSPさんこそ、この「未完了」に注意しなければいけないなと感じました。
その理由は以下の通りです。
・未完了が増えやすい(気付きやすい)
HSPの特性に、「共感力が高い」「五感が敏感でささいな刺激を察知しやすい」というものがあります。
これらの特性が、こと未完了に関しては、
共感力が高い → 相手を傷つけてしまうことを恐れて、はっきり断れず曖昧なままにしてしまう
刺激を察知しやすい → 汚れ、整頓されていない、自分の感性に合わないモノが目に飛び込んでくる。職場やカフェなどでの他人の言葉遣いが気になる、ニュースの出来事も自分に当てはめて心配のタネになってしまう。
など、未完了が増えやすい方向に働いてしまうのではないでしょうか。
もちろん、HSPの特性そのものは素晴らしい個性ともいえるのですけどね。
・未完了に影響されやすい
また、HSPの特性に「深く考えて処理する」というものもあります。そのため一つ一つの未完了を深く考えすぎてしまい、より大きなエネルギーを消費してしまう可能性もあります。
同じ未完了の問題を抱えていても、さほど気にならない人よりも、未完了によって奪われるエネルギーが多くなってしまうことで、そもそも行動力がわかなくて何もできずに終わってしまう。
このような状況になりやすいのではと考えています。
ですから、HSPの中にはこの未完了に大きく影響を受けてしまい、「自分には行動力がない」「行動力がない自分はダメだ」などと思い込んでしまっている人が多いのではないかと感じます。
行動力が低いのは、あなたのせいではなく、未完了によって阻まれているだけ。こう認識しなおせるとよいと思います。
HSPは完了することで行動力が劇的に高まる
未完了の影響が大きいことは、逆に言えば、完了する習慣さえ身につけば行動力が劇的に高まることを示します。
行動力を高めたいHSPさんは、行動して知識を得よう、経験を積もうと焦って手を付けるよりも、まずは自分の抱えている未完了を解消して心を軽くすることから始めるのが結果的に良くなるのではないでしょうか。
紙に書き出してみれば、きっとたくさんのことに脳のリソースを使っていたと気付くでしょう。
心を軽くしてから次のステップに進もう
本記事では、高森勇旗さんの書かれた『降伏論』を参考に、私たちのパフォーマンスを下げる未完了の状態とは何かについてや、完了にする方法を紹介しました。本書の内容はほんの一部の紹介ですので、気になる方は手に取ってみてください。
また、行動力を高めたいHSPは特に注意が必要ということについても紹介しました。
未完了を完了に変えて心が軽くなると、行動力も高まり、やりたかったことに挑戦するエネルギーが湧いてくるのではないでしょうか。
未完了をつくらない習慣を身につけることができたら、やりたいことを次々と実現する「体質」になれるかもしれませんね。