こんにちは!ウサです。
今回は人間のレベル論から考えて、HSPはどのポジションにいるのか?どうしたらレベルを上げることができるのか?についてです。
藤本シゲユキさんが書かれた、「幸福のための人間のレベル論」を読んでのHSP目線での考察になります。もちろんHSPといっても人それぞれですが、ここではHSP(特にHSPの負の側面に悩んでいる人)の一般的な思考パターンに当てはめて考えていきます。
「幸福のための人間のレベル論」に興味のある人、HSPさんは参考にしてみてください。
「人間のレベル」とは何か
「幸福のための人間のレベル論」では、「人間レベル」を人が幸福感を感じるレベルと定義しています。
「人間レベル」が上がるほど幸福を感じやすく、人生が充実するということになります。本書では、レベルごとに9つのフィールド、4つの階層に分けてわかりやすく説明されています。階層は以下になっています。
「最下層:人でなしステージ」
特徴:物事を損得勘定で考える。利己的。反省したり罪悪感を感じることがあまりなく、人から恨まれることもある。カリスマ性や地位の高い人もいる。
- けだものフィールド
- きつねフィールド
「第一階層:気づいていないステージ」
特徴:自己防衛本能から行動力が低下する。主観で物事をみる。人と比較したり評価を気にする。人や物に依存しやすい。対人ストレスを抱えやすい。
- うさぎフィールド
- チワワフィールド
- ハリネズミフィールド
「第二階層:気づいてるステージ」
特徴:自分の主観や常識で物事を判断しない。自己肯定感が高い。自分のことがよくわかっている。うまく物事が進んでいく感覚。自分の使命や天命が見つかることもある。
- ねこフィールド
- ライオンフィールド
「第三階層:悟りステージ」
特徴:気づいてるステージの特徴に加えて、日常で怒りや不安をほとんど感じなくなる。情熱や人間愛に溢れている。自らに課せられた天命に沿って「人や社会に与える」という生き方をしている。
- ペガサスフィールド
- お釈迦様フィールド(全人口の1%)
悟りステージと気づいてるステージの人が基本的に幸福を感じることの多い人間レベル上位層で、人口の約2割しかいません。お釈迦様フィールドに行ける人はなかなかおらず、全人口の1%ほどしかいないそうです。最下層の人でなしステージやけだものフィールドといったネーミングから、著者の辛口具合がうかがえます。
人間のレベル論を考える上でのポイントは以下です。
- 幸福を感じやすいレベルであって、人としての優劣は関係ない
- 各レベルで職業や年齢の偏りはない(つまり人が置かれている環境は関係ない)
- 考え方や行動の変化によってレベルは上下する(お釈迦様フィールド・けだものフィールドを除く)
また、本記事ではHSPと関係がありそうなフィールドのみ焦点を当てていくので、全体的に詳細な内容が知りたい方はぜひ本書を手に取ってみてください。
HSPのレベル論
結論として、HSP、特に繊細な自分に悩んでいる傾向がある方の多くが第一階層:気づいていないステージのうさぎフィールド~チワワフィールドにいるのではないかと感じました。
フィールド~チワワフィールドの人は「ネガティブ思考で不安が強い」「人に対して嫌われたくない、見捨てられたくないという気持ちが強い」「自分の主観と常識で物事を判断しがちで~すべき思考」という特徴があります。
とはいっても、気づいていないステージが人口の大半を占めるそうなので、まあそうだろうなという感じですが、HSPが「最下層:人でなしステージ」にも「第二階層:気づいてるステージ」にも行きえない大きな理由があると思います。それが、この2つです。
- 共感力の壁(人でなしステージに行かない理由)
- 自己肯定感の壁(気づいてるステージに行かない理由)
共感力の壁
人でなしステージの人は基本的に利己的で、他人の力を使って得をしたいという考えがあるようです。一時的に得をしても、恨みを買ったり後からしっぺ返しを食らうこともあります。
その点、HSPは高い共感力によって、人を裏切ったり見捨てたりすることができません。人間時には非情になることも必要な時はありますが、HSPはそれが難しいため、損をする可能性もありますが、それが自身の人間レベルを守ってくれるのです。
自己肯定感の壁
気づいてるステージより上のステージは、基本的に高い自己肯定感を持っています。これがHSPには大きな課題のように思えます。
HSPは高い共感力と他人を思いやる優しさがあるゆえに、他人を優先しがちになってしまい、自分の意見や主張を置き去りにしてしまいがちです。
すると、「これが自分だ!」といえる価値観や軸が分からなくなり、自己肯定感を下げてしまいます。これが、HSPが気づいてるステージへ上がりにくい理由だと思います。
HSPがステージを上げるためには?
では、HSPが気づいていないステージから気づいてるステージへ上がるためには、具体的にどうしたらいいのでしょうか。私の意見も交えてになりますが、3点紹介します。
①昨日の自分より少し成長する
1つ目は昨日の自分よりも少しでもいいから成長することです。これは、ハリネズミフィールドに上がってそこから落ちないために必要な考え方だと思います。
ハリネズミフィールドの人たちは、うさぎフィールド~チワワフィールドに比べて向上心や競争心で自分を動かすエネルギーがあります。HSPは他人との競争は苦手な人が多いので、過去の自分との競争を目的にするといいと思います。
昨日より本を読み進めるでも、運動するでも、新しいことを始めてみるでもよいので、成長を感じられることにトライしてみるといいのではないでしょうか。
②必要なことに気付く
気づいてるステージにいる人が何に気付いているのかというと、以下に一部抜粋します。
- 目の前に起こっている現実はすべて過去の自分が選択した結果だということ
- 人はコントロールできないということ
- 人の評価より自分のやりたいことをやることが幸福につながるということ
- 人生の試練は乗り越えるべきものだということ
なんとなく聞いたことがあったり、それはわかってるけど…という人が多いでしょうか。気づいてるステージの人はこれらを心から理解しているといいます。
上位ステージの人の考え方を知って、頭の片隅に置いておくだけでも、いつか本当に実感できる機会がやってくるのではないでしょうか。
③自分を知る
最後は自分を知るです。気づいてるステージの人は自分のことをよくわかっているため、自分にとって最適な選択ができます。
結局、「良い人生」って「自分にとって」良い人生なんですよね。社会的な常識や他人の価値観に流されてしまうと、人生の終盤で後悔することになりかねません。自分の価値観でブレずに生きるために、自分を知ることが必要です。
まとめ
気付くことが幸せへの一歩
「幸福のための人間のレベル論」をHSP目線で考察してみました。HSPは人でなしステージに下がらないかわりに気付いているステージに上がりにくく、同じところをぐるぐると動けずにいる人も多いのではないでしょうか。
本書では各ステージの特徴とステージを上げるためのヒントが具体的に書かれていました。気づいているかいないかで人によって幸福の感じ方にこんなに差があるんだなと愕然とする一方、上位ステージに上がってみたいとワクワクできます。考え方と行動を少しずつ変えていって、幸福レベルを上げてみてはいかがでしょうか。